2014年01月28日

「最後の大独演会」の感想 〜太田光のそこが好き〜

最後の大独演会
最後の大独演会

談志師匠、ビートたけし、太田光の「最後の独演会」を読みました。
内容としては、談志師匠とたけしさんが話しますよ、太田光も連れてきたよって感じ。

これがひどいひどい笑
ライブをすっぽかした話から始まって、ヒロポンの話、そしてXXX(女性器名将)の話。
おまけでCDがついてるんだけど、よくCDにしたなと笑

もうぼく程度の人間じゃこれの凄さはよく分からないんですが、
その中でも好きだったところを一つ。
談志師匠とたけしさんが「くだらねえことで笑う客はバカ」みたいな話のとき、
この会でほぼほぼ喋ってない太田光がこんなことを言うんですね。

僕はもう笑ってさえくれれば満足なんですよ。笑う客がいい客(笑)


ここ、太田光が照れ笑いしながら言ってますけど、本音の本音だと思うんです。
実は僕は以前こんな記事を書いてるんですけど、

"爆問学問"の感想 〜行き着いた答え〜
"情熱大陸×太田光"の感想 "笑いだ、これこそ最大のテーマなのだ"

太田さんは相手が誰であれ、とにかく笑わせたい人なんですよね。
こういうところかっこいいなーと思っちゃった。





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2014年01月26日

「雨ン中の、らくだ」の感想 〜談志を語ることは落語である〜

雨ン中の、らくだ
雨ン中の、らくだ

「雨ン中の、らくだ」を読みました。
内容としては本文にも書いていますが「志らくと談志と、時々、高田文夫」の通り、
落語家立川志らくの"談志と過ごした日々"のような感じ。

実はぼく、落語を聴いたことがあんまりないんですね。
唯一、立川談志と太田光の「笑う超人 立川談志×太田光 [DVD]」を買ったことがあるくらいで。
そういう意味では立川志らくはおろか、談志の落語すらもあんまり知らないって感じです。

でも、立川談志は好きというか、立川談志についての話がすごい好きなんですね。
今までも伊集院光、太田光、それこそ立川談春の「赤めだか」も読みました。
彼らの語る"立川談志"の話がすごい面白くて。
そこには尊敬があって、愛があって、そして彼らの思う"談志象"があって。
「立川談志という人にこんなことを言われた」
「立川談志はこれをこんな風に言っていた」
それについて彼らは溢れんばかりの熱量で、
「それってこういうことだと思うんだよね」って語るんですよね。

それで、志らく師匠の「雨ン中の、らくだ」でこんなことが書いてあるんです。
「落語は解釈だ」「落語は想像力だ」って。
落語というのは同じ話でも噺家によってその細部には違いがあるらしいんです。
「あの人はこの話を感動モノとした語ったが、この人はナンセンスな笑いにした〜」的な。
昔からある話に対して、噺家が自身の解釈を加えてオリジナルの話にすると。

これって色々な人の語る"立川談志"と同じだなと、僕は思うんです。
立川談志という偉人に対して、自分はどう関わり、そしてどう解釈したのか。
それが立川談春の「赤めだか」であり、立川志らくの「雨ン中の、らくだ」なのではないかと。
つまり彼らは"立川談志"という噺を語っているのではないかと僕は思いました。


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posted by 市村 at 19:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | 本の感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月23日

「Chikirinの日記」の育て方の感想 〜HOW TO本というかWHY TO本〜

「Chikirinの日記」の育て方
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ちきりん電子書籍を購入してみました。

内容としては、ちきりんさんがブログを通して、
やったこととその理由、そしてやらなかったこととその理由、という感じ。
言ってしまえばそれ以上でも以下でもないのですが、あくまで意図的にそれのみを書き綴ったように、ぼくには思えました。
本文の中で、「ブログはひとつの記事でひとつのテーマ」とありましたが、この電子書籍も同じようにひとつのコンセプトしか乗せていない、ということなのかと思いましたね。

途中読んでいて、「それ、ただの自慢じゃねーか」と思うところが何箇所かあったんですけど、
しかしそれはちきりんさんが、やったこととその理由と同じように、できたこととその理由についても惜しげも無く書いているからじゃないかと。
逆にそこまで自分の書いたブログを明確に客観視できていることがすげえなと。
ちきりんさんは仕事としてマーケティングをやっていたそうですが、自分のブログもマーケティングの対象のひとつとして捉えて、それを売り出す方法を考えていたのではと思いました。

基本的には「これはちきりんの日記の作り方で、一般的には参考にならない」と書いてあった通り、これの真似をしたところで同じように成功できるかと言ったらそうじゃないと思いますが、
ちきりんさんのように 何をやるか、何をやらないか、そして何ができるようになりたいのか、を明確にすることは参考になるんじゃないかと。
言い換えれば、方法論の真似ではなくて、方法論を編み出す方法は真似する価値があると言えます。

how to本というのがありますが、その意味ではこれはwhy to本と言ったほうがいいかもしれませんね。
どうやるのか、ではなく、それをなぜやるのか
そしてその答えは自分の頭で考えようみたいな感じですかね。

そんじゃーね。




posted by 市村 at 01:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 本の感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月14日

「戦術に関してはこの本が最高峰」の感想 〜サッカー戦術の資料集〜

戦術に関してはこの本が最高峰―これぞサッカーの「戦術学」 全世界30クラブ解体新書
戦術に関してはこの本が最高峰―これぞサッカーの「戦術学」 全世界30クラブ解体新書

サッカーの戦術本を読みました。
これを読んで思ったのは、"戦術"ってなんなんだろってこと。

この本ってこんなタイトルがついてるから、
「作戦一覧」みたいな内容なのかなーと思ってたら、
内容はクラブごとに切り分けられた30個のコラムになっているんですよね。
ミランならミランの、バルサならバルサの、
これまでの歴史と、ある地点での一つのスタイルに焦点を当てて、
どういう経緯があってなぜこういうスタイルに行き着いたかっていう。

"戦術"っていうと、フィールドの上で用いられるもののように思われますが、
この本を読むと、一つのチームがその"スタイル"に行き着くまでには、
監督がどういう哲学をもっていて、そしてチームにはどういう選手がいるのか、
またそのクラブにどういう文化があって、果ては時代がどのような流れの中にあるのか。
そこまで考えられた上で、初めて試合で使われる"戦術"がチョイスされるものなのかなと、
この本を読んで思いましたね。

個人的に面白かったのは、"ウイング"というポジションの歴史。

70年代までは花形ポジションだったウイングも、
80年代に入ると減少の一途をたどり、
ウイングバックという名のサイドバックが取って代わる。
さらにデビット・ベッカムに代表されるクロッサーがサイドに現れる。
ところが、90年代から徐々に本格派のウイングが見直されはじめ、
21世紀になると運動量が豊富で守備のできるドリブラー、
ウインガーの発生で再び"市民権"を得るに至った。
(本文より抜粋)


これを読んで分かる通り、時代によって"戦術"というものは
その姿を大きく変えているものなのですが、
それもこの世の中に最強の"戦術"なんてないからだと思うんですよね。
ある"戦術"が流行りだすと、それに対抗するための違う"戦術"が発明される。
そしてその"戦術"が流行りだし、さらにそれに対抗する"戦術"が編み出される。
そのようなある種の"食物連鎖"的に変移してきた戦術の歴史。
ウイングというポジションが"運動量"を携えて再び歴史の表舞台に上がってきたように、
そのサイクルは螺旋状に上へ上へと進化の道を進んでいるのです。

この本が発売されたのが2008年なので、
この5年間でさらに現代サッカーの"戦術"は形を変えている部分はありますが、
今のサッカーがどの"文脈"から紡がれた未来なのかを知る上でも、
歴史の資料集」として、とても有益な本だったと思います。

願わくばこの形式のJリーグ版が読みたいと切に思いました。
誰か書いてください。




posted by 市村 at 23:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 本の感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月27日

「松田直樹を忘れない。~闘争人II 永遠の章~」の感想

松田直樹を忘れない。~闘争人II 永遠の章~ (SAN-EI MOOK)
松田直樹を忘れない。~闘争人II 永遠の章~ (SAN-EI MOOK)

松田直樹がこの世を去って2年。
マリノスを解雇されてから、彼が志半ばで倒れるまでを綴った本を読みました。

実はこの「闘争人」は前作があります。
そっちはまだ松田直樹がマリノスにいた時に出た本で、
彼のサッカー人生を振り返るような内容だったんですけど、
正直あんまり良い出来ではないなと思ってたんですよね。

そんで「闘争人U」を読むわけですが、
これはもうアツさが全然違って。
「松田直樹はこういう人間なんだ!」っていうのが、
凄い伝わってくるように感じたんです。

そこで思ったのが、たぶん前作って本人から直接話を聞いて書いた本だと思うんです。
半生を語る上でのエピソードとか、あのときなんて言ったかとか。
一方で今作はもちろん周りの人間にしか話が聞けないわけですよね。
それでもなぜか今作のほうが内容が濃いっていうのは、
たぶんそれこそが松田直樹という人間を象徴していると思うんです。

例えば昔話をしていて、言った方は覚えてないけど、
言われたほうは凄い覚えてるってことよくあるじゃないですか。
なんかそういう部分があるんじゃないかと思って。

冒頭に佐藤由紀彦が松田にある相談をされたシーンがあるんですけど、

「俺はユキに比べると、まだ状況的にいいな。
 お前は厳しいな、しんどいな。
 俺、いいな、マリノスいいな」


松田直樹はこういうことをズケズケと言っちゃう人で。
事実、佐藤由紀彦はこれに対して少しムッとしたらしいんですけど、
こういうのって、絶対言ったほうは覚えてないですよね。
特に松田直樹みたいな人間は気にしてもいないと思うんです。

この他にも松田直樹が生前に言ったこと、やったことが周りの人間の視点で紹介されます。
そのエピソードの一つ一つが濃いのは、
言われた方、やられた方の記憶に深く残っているからなんじゃないかと。

だからこそ今作はアツいんです。
「人はいつ死ぬと思う?」「人に忘れられたときさ」
ってONE PIECEのドクターヒルルクは言ってましたけど。
周りの人間が語る"松田直樹"は彼らの中で"生きてる"んですね。
読んでいてそれは凄い感じたし、
栗原勇蔵の言葉もそれを物語ってます。

作者「お墓参りには行かないと聞いたんだけど」
栗原「うん、行かないようにしている。だってそれだと死んだ人みたいだから」


自分自身を自分勝手なまでに周りに振りまいていた人間の、
その染み出た人間性の一つ一つを絞って集めたような一冊。
彼がどれほどの人に愛され、どれほどの人に支えられていたのか。
「おれ、好かれてるのかなあ」
って言っちゃう彼自身が、一番"松田直樹"を知らなかったのかもしれません。

本を長い時間読まないぼくですが、あまりのアツさに一気に読みきってしまいました。
「松田直樹というはこういう人間だ!」
というのが嫌というほど分かる本です。
彼自身が知らなかった"松田直樹"を、多くの人に知ってもらえますように。


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posted by 市村 at 17:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | 本の感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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