2013年01月19日

オリエンタルラジオの「武勇伝」は画期的なシステム





思うんですけど、"武勇伝"って面白いよね。

これ、よくできてるなーって。
武勇伝っていうネタを分析してみると、
基本は「ボケ」と「説明」というか、「概要」と「詳細」なんですけど、
例えば
「バス停毎日3ミリずらす!」
「すごい!2年を費やし自宅の前へ!」
って感じで。

これってよく考えると笑いどころはツッコミの後にありますよね。
「ボケ」があって、その「説明」で笑わせるっていう。
そう考えると昨今の「ツッコミで笑いを取る」っていう、
それと同じで、ボケとツッコミの2箇所で笑いどころを作れます。

ツッコミって「訂正」の意味合いで行われることも多いと思いますけど、
「訂正」では笑いは生まれにくいんですよね。
もしも、
「バス停毎日3ミリずらす!」
「ずらしちゃダメだろ!」
だったら、まあツッコミでは笑えないですよね。

そこが「訂正」でなく「説明」だから、
「ボケ」があって、その「詳細」があるから、
ある意味で"2段"で笑えるっていう、そういう構造で。

なおかつリズムがその"2段"を加速させてるというか。
一般的にはお笑いって「フリ」→「ボケ」→「ツッコミ」の流れですけど、
このネタは"武勇伝"なので「すごいこと」っていう「フリ」が常に効いている。
なので「フリ」は台詞にせずとも、
「ボケ」→「ツッコミ」を高速で繰り返すことができてますよね。

一時期オリラジが人気が落ちてきたとき、
漫才でM-1出てたりしてたんですよね。
そのときにぼくはずっと「武勇伝やってほしいなー」って思ってて。
その漫才は藤森がツッコミなんですけど、「訂正」のツッコミやってるんですよ。
「いや、できないでしょ」って。
「あなた合いの手の人でしょ」って。
案の定M-1では決勝にも出て来ませんでしたけど、
再ブレークのきっかけになったのが、あやまんJAPANの「合いの手」。
そのときは「ああ、やっぱりそっちの人だったんじゃん」と思いましたけどね。

本人たちは「"武勇伝"からの脱却」を思ってるみたいですけど、
ぼくは40歳とか50歳とかになっても"武勇伝"やってるオリラジも観たいなあと、
勝手に思ってしまうのです。



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2013年01月12日

正月に観て面白かったシリーズ1 〜クマムシ〜

正月に観て面白かったシリーズ1。
クマムシ「あったかいんだから」



「あったかいんだから」が耳から離れませんw
レッドカーペットが続いてたら、
この人たちちょっとはハネたのかな。

ネタ番組がなくなってくると、
一発屋っぽいものが出にくい環境ではあるんですかね。
ネタが面白い人とかトークが面白い人はもちろん需要ありますけど、
一発屋は一発屋で面白いってことを忘れちゃいけないと思います。

一発屋は一発当てるだけあって、一回見る分には十分面白い。



お前なんかもう死んでいる プロ一発屋に学ぶ50の法則お前なんかもう死んでいる プロ一発屋に学ぶ50の法則
有吉 弘行

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2012年12月22日

"THE MANZAI 2012"の感想 〜アルコ&ピースに思うこと〜

いやー、面白かったね、THE MANZAI。
結果として優勝者はハマカーンになりまして。
もちろんハマカーンは優勝に相応しいコンビだったと思いますし、
異論は全くないんですけど、
やっぱり触れたいなと思うのはアルコ&ピースなんですよ。

個人的な印象を正直に書きますと、
どちらかと言うと「ハマカーンが獲った!」というよりは、
「アルコ&ピースが獲れなかった」っていう印象の方が大きくて。
というのはやはり一本目のネタが凄すぎたっていうのが理由です。

というわけでアルコ&ピースの1本目、
「忍者になって巻物取りに行きたい」のネタですが、
ぼくはこのネタが大爆発した大きな理由が一個あると思っていて。
そもそもこのネタのような
「漫才で当たり前となってるところをいじる」っていうのは、
M-1でジャルジャルなんかがやったわけですけども、そのときはまあ失敗というか。
それこそ漫才を本職でやってる人に
「漫才バカにしてんの?」って思われちゃうくらいでした。

今回のアルコ&ピースもそうなる可能性は十分にあったネタだと思うんですよ。
でも、そうならなかった。
その理由として、いじる方である平子さんが「本当にそう思ってそう」という、
リアリティの部分で質が高かったことがあると思います。
そのリアリティを生み出したのは、
平子さんの演じ方が素晴らしかったっていうのもあるんだけど、
いや、一番の効果は「フリが効いていた」ってところかなと。

「忍者になって巻物取りに行きたい」って言い始めた相方に対して、
「じゃあお笑いやめろよ」って言うわけじゃないですか。

「今おれたちどういう時期だよ?
 ネタ番組どんどん減って、それに伴って仕事も減って、
 それでもこの仕事で食ってやるって、
 そういう気持ちでやる時期じゃねえのかよ。
 なのにお前はなんだよ。
 忍者になって巻物取りに行きてえって!」


これを聞いたときに、お客さんでるぼくらが思い切り惹き込まれたのって、
ネタの前に煽りVTR観たからじゃないですかっていう。

「今年何もなかったらキツイねって話してて・・・
 子どもの学資保険も入ってあげられなくて、
 芸人やめなきゃなのかなって思ってたから・・・」


このフリ込みの「忍者になって巻物取りにいきたい」ですからね。
そりゃ2倍3倍印象は違うでしょって。
漫才のボケとツッコミって、例えば右に寄せたのを左に戻す、
その振れ幅が面白いのであって。
今回は煽りVTRの分だけ、その振れ幅の距離が伸びたんだと。
ぼくはそれがおおきな効果をもたらしていたと思いました。

それがね、良いか悪いかの話じゃないんです。
じゃあアルコ&ピースがずるいかって、そういうのはどうでも良くて。
ただあれは煽りVTR込みだよねって。
煽りVTR込みで素晴らしいお笑いを見せてもらえたよねって。
それはちょっと書いておきたかったなーと思うことでした。

今回ね、そういう意味で煽りVTRに注目してみたんですけど、
これが何種類かに分かれるわけです。
例えば「決勝に来れて良かった・・・」って涙するコンビ。
これはもちろんアルコ&ピースもそうですし、磁石なんかもそうです。
一方で「楽しみたい」っていうコンビもいて。
NON STYLEやテンダラーはそう言ってこの舞台に上がっています。
また「優勝」を口にするコンビも中にはいて、
それがハマカーンと千鳥なんですが、
これって結果と全く関係ないって言える? っていうね。
事実「1年間待った。1ミリのミスも許されない。必ず勝つ」って言ったコンビが、
1ミリのミスもしないで優勝してるんですから、
これはもはやVTRが結果に全く関係ないってことないよねとは思う。

そうなると、もうあの時点で始まってるんですよ、
THE MANZAIの0分目は。
NON STYLEと千鳥なんかはあそこで差がついたようにも思えてならないもん。

というわけで、何が言いたいかってTHE MANZAI面白かったよねって話。
M-1は点数が出て、順位が出て。
すごいピリピリした大会だったけど、
THE MANZAIはまだどこかで緩やかな空気があるというか、
事実「楽しみたい」って言って決勝出てる人がいるわけで。
この大会の空気っていうのは凄く重要だと思って。
そういう意味でも、「楽しみたい」の人を来年も上げられるかが、
THE MANZAIという大会の方向性を大きく握ってるような気がするなー。




ちなみに、アルコ&ピースのネタで一番好きなのは、
「中国の故事でもあるな。『忍者、巻物を取りたがりて相方を見ず』って」のところ。
ねえよwwww





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2012年11月30日

IPPONグランプリに見る、バカリズムの不幸

先日行われた「第8回IPPONグランプリ」についての感想です。

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そろそろIPPONグランプリが大会として固まってきたかなというところですが、
この大会を観て思ったことがあります。

それはバカリズムが置かれている状況について。
バカリズムといえば、このIPPONグランプリで三度の優勝に輝いている、絶対王者なわけですが、
なんかそのバカリズムが置かれている状況が不幸というか。
ちょっと辛いように思えてしまうのです。

バカリズムってたぶん今一番面白い芸人に挙げる人も少なくないと思います。
彼の持ち味はずばりその発想力。
誰しもが思いつかないような発想と着眼点から、
新しい笑いを数々生み出してきたと思います。
このIPPONグランプリでもそう。
バカリズムの出す回答は都度、新たな発想力を伴ったものでした。
でもそれが今回悪い方に作用している気がしてしまったのです。

例えばあるお題に対して、バカリズムがボタンを押して回答権を得る。
すると以前のぼくなら「どうやって想像を超えてくるのか」をわくわくして待ってました。
でも、今回の大会では少しその感情が変わったんです。
彼が回答権を得た瞬間、思ったことは、

「どうせ想像を超えるんでしょ」っていう。

つまりバカリズムの持つ発想力が圧倒的すぎて、
その発想力にもはや"慣れ"が生じているような。
そんな感覚を覚えてしまったのです。

これは個人の感想なので他の人がどうかは分からないのが正直なところですが、
バカリズムの結果は予選落ち。
運の悪さがあったとはいえ、以前のような圧倒的な力で予選突破をすることはできませんでした。

それに取って代わって決勝に行ったのはピース又吉とロバート秋山。
この2人に共通してるのってボケに世界観があることだなーって。
例えばバカリズムの回答って回答自体が面白いから、
他の人が言ったとしても面白いボケだと思うんですけど、
この2人ってたぶんこの2人が言わないと面白くないっていう答えが多いんじゃないかなと。

そうなるとIPPONグランプリは単純な「力比べ」から、
「世界観」の面白さみたいな勝負になってきてるなと。
これってたぶんM-1が辿ってきた道とまったく同じですよね。

というわけで想像を超える発想力が慣れられていること、
そして大会が単純な力比べを脱却しつつあることが、
バカリズムにとって不幸な状況になっているという見解です。


まあIPPONグランプリで一番すごいのは、
松本人志だなっていう感想に変わりはないのだけれど。
すごい面白い番組ですよね。
長続きして欲しい。


"IPPONグランプリ"の感想 〜松本人志が描く笑いの多様性〜: 市村の感想






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2012年04月03日

オンバト+第二回決勝大会の感想

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いやいやいやー!
オンバトの第二回決勝大会面白かったねー!
そもそもオンバト自体観るのが久しぶりで、
たまたま決勝だけ観たんだけれども、
この大会すごく面白かったと思います。

というのもなにが面白かったって、
大会の形式がすごく面白かったなーって思う。
そもそもオンバトっていうのは客が投票するっていう
めちゃくちゃ奇抜かつそれがアイデンティティでもある番組だけれども。
今までとなにが違うって、
投票が「そのコンビが面白かったかどうか」ではなく、
「どのコンビがより面白かったか」というようになっている点。
これはお笑いの新しい楽しみ方に繋がるような気がした。

今回のオンバトを観て気づいたんだけど、
お笑いの審査方法っていうのは歴史と共に変異していて。
そしてそれは大きく分けると4つに分類されるのです。

まず初期オンバトが採用していた、

@客による絶対評価

これはネタを観た客が面白かったらボールを入れ、
その数によって得点を競うという方式。
基本的にルールとして解りやすく、
かつ笑いの量がそのまま結果に表れやすいので、
あまり物議を生まなかったように思います。
一方で作為のしようがないことで、
大会がシーンに風を起こすことがほとんどなかったとも言えます。

そして次に生まれたのが、
オンバトのアンチテーゼとして生まれたと言っていい、
M-1が採用していた、

A審査員による絶対評価

これは逆に大御所を呼んでネタに点を付けさせる方式。
この大会で優勝すること、それは文字通りプロに"認められた"ことを意味し、
その規模の大きさからも、数々のスターを生み出してきました。
ただ逆に7人の審査員がすべてを決めてしまうことで、
多くの物議を醸したことも記憶に新しい。
加えて"漫才"というルールの縛りと、審査の傾向と対策が練られた末、
"漫才"の"競技化"が目立つようになり、
ついに終わりを迎えました。

その後生まれたのがTHE MANZAIやR-1ぐらんぷり2012で採用された、

B審査員による相対評価

ここで大きく変わるのが、芸人のネタ自体の出来を評価するのではなく、
芸人のネタを比べることで優越をつけた点。
この変化っていうのは、お笑いの考え方自体を変えるようなものなような気がして。
というのも絶対評価というのは得てして減点方式になりやすいと思うんですよ。
M-1がそうだったけど、"漫才"の理想のモデルがあって、
そこから外れると減点されていくような。
だからこそ審査員の"技術点"が採点の大きな要素を占めていて。
そこがテレビの視聴者の"笑いの量"との差を生んでいたのだと思います。

そして今回の、

C客による相対評価

に行き着くわけですが、
まあ順を追っていくと、
まず"笑いの量"が評価される歴史があって。
その後、"技術点"を加味される流れが生まれました。
そして現在では"比較"の観点が付与され始めた。
そんな中でのお客さんの判断によるネタのトーナメントバトル。
これこそがぼくはこれから先、面白くなっていくような気がしてなりません。

なぜそう思うか、それはそこにマッチメイクの妙が生まれるからに他なりません。
M-1は"漫才"という縛りと"採点"という審査方式によって、
まるで「転んだら負け」のフィギュアスケートのようになってしまいました。
それは自分との戦いであり、もっと言えば自分としか戦えなかったとも言えます。
しかし今回のオンバトのようなある意味でのタイマンバトルになると、
戦いはそこにいる相手との戦いになります。
オンバトでは漫才でもコントでも、ピンでもトリオでも参加できます。
漫才VSコント、シュールVSベタ、勢いVSセンスなど、
まるで異種格闘技戦のようなマッチメイクの面白さが生まれるのです。
例えば今回で言えばトップリードをソーセージが負かすという番狂わせが起こりましたが、
これは構成力で勝るトップリードのネタに対して、
キャラのソーセージが客の心を掴んだに他なりません。
また年間合計KB1位の井下好井が正統派の漫才を披露した後に、
バイきんぐの破天荒なコントが繰り広げられ、
ここでもジャイアントキリングが生まれました。

これをもっとつきつめて考えると、
"対戦相手によってネタを選ぶ"という作戦も考えられるのかと。
勢いのある相手には構成力のあるコントをぶつけたり、
センスの光るネタにはテンポの良さで対抗したり。
そしてそれが表に出てきたときこそ、
この大会の本当の面白さが味わえるような気がしてならないのです。


是非オンバトにはこのトーナメント形式の決勝大会を続けて欲しい。
そして今後数々の名勝負を生み続けて欲しいと思うのです。





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posted by 市村 at 00:45 | TrackBack(0) | ラジオ・テレビ・お笑いの感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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